牛乳と猫スーツ。
くまのプーたんを見ると黒い壺を取り出して、中身を最後の一滴まで飲み干す。
するとトレードマークの赤いTシャツが裂けるほど大きく、筋肉質になった。
「いきなりメルヘンからリアルになった…。」
リアルくまのプーは右腕を蓮に向かって叩きつける。それをバックステップでかわし、一気に近づき鳩尾あたりに肘鉄を打つと、プーの体が数メートル吹き飛ぶ。
蓮に近づくと、ブレザーを渡される。
足首辺りでダボダボになっているルーズソックスをひざ下まで上げる。
チラッとこちらを見てから「私のポニーテール姿は貴重だぞ。」と言うと、蓮はネクタイを外して、それで髪を結ぶ。
倒れていたプーが起き上がり、こちらに突進してきた。
「さぁ、お楽しみタイムだ…。」
蓮が小声で呟くように言った、その言葉を聞き逃さなかった。
蓮がプーに向かってジャンプし、体を前に回転させながらプーの頭に踵落としを決める。
おそらくは、この一撃で勝負はついていたんだろう。そこから本当のお楽しみタイムだった。
体長3メートル以上あるクマを蹴り上げて、空中で一方的に攻撃する。
数分後、赤いTシャツの代わりに己の血を体に浴びた、くまのプーたんが木にもたれるように倒れていた。