牛乳と猫スーツ。



ロボットが天井に張り付いていた。






「っ……!?」




とっさにしゃがみこむ。同時に銃声が聞こえ、扉に当たる。






バランスを崩し、後ろへ倒れるが、扉を思いっきり蹴って背中で廊下を滑り、その勢いで後ろ受け身を取り体を起こす。





また走り出し、今に至る。







ケータイをポケットに入れる。




逃げているうちにロボットの行動がなんとなく分かってきた。






一つ目は、車輪を出して追いかけないこと。これは校舎から出れないのを知っていて、更に追いかける必要が無い程に数が多い。





二つ目は、弾切れしないこと。撃ち尽くすと内蔵されたマガジンを使い、それも撃ち尽くすとグループ内にいるマガジンだけ持ったロボットに補給してもらう。







三つ目は、意外に脆(もろ)いこと。蹴り飛ばすだけで壊れるが、数が多過ぎる。





出た結論は『逃げる』






ある程度、体力が回復したので立ち上がる。






「部屋にいないんだから、時間を稼げば誰か探しに来るだろ…。」





直樹はとりあえず歩き出す。





ズキッと脇腹が痛む。いきなり走りすぎたようだ。






壁に手をついて、立ち止まる。







ドンッ!!




「いっ……っ……!?」




足に激痛が走り、倒れてしまう。右足を見るとロボットが張り付いていた。






ドンッドンッドンッと同じ場所に連射される。
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