牛乳と猫スーツ。
「チッチッチ〜。甘いな〜直樹くん。油断しちゃダメだよ〜。」
彩華が人差し指を左右に動かしながら言う。
「よ〜し、もう手加減しない…。」
雪が落ちた直樹の顔は怒りに満ちあふれていた。
「もしかして、ヤバイ?」
冷や汗をかきながら、彩華は立ち上がって走り出した。
「待てぇぇぇぇ〜い!!」
全速力で彩華を追いかけ回す直樹。
グラウンドのトラックを何周も走り回っている2人とは別に、真ん中では優華とエリーゼが雪だるまを作っていた。
「ウ〜ン?うまく大きくできないデス…。」
金色のウェーブがかかった髪をツインテールにして、ピンク色のポンチョから細くて白い手を出しながら、エリーゼが一生懸命に直径30センチくらいの雪玉を転がしていた。
「エリーゼさん、頭部できました?」
エリーゼが振り返ると、小さなポニーテールでピンクのロングマフラー、純白の羽付きコートを着た優華が直径1メートルくらいの雪玉を完成させていた。
「Oh……ユウカ…。スゴイですネ。」
「合体させましょう〜。」
合体という言葉にエリーゼの目がキラーンと輝く。
「創○合体!」
優華が胴体の雪玉の頂点を少しへこませる。
「GO!アク○リオン!」
エリーゼが頭部の雪玉を胴体の頂点へ乗せる。