牛乳と猫スーツ。



「よろしくね。」




直樹も警戒しながら手を出して、握手した。






「む〜ちゃん達で最後です?」




「いえ、次は伊織(いおり)先輩です。」




「い〜ちゃんですか?なら、『あそこ』にいるはずです〜。」




「ああ、『あそこ』ですか。ありがとうございます、睦美先輩。」






睦美と初美と別れて、3人は『あそこ』に向かった。








【調理実習室】





「『あそこ』って調理実習室なの?」




2人の後ろをついてきた直樹が言う。






「そうよ。昼食中かな?」



ガラッと、調理実習室のドアを開ける。それと同時に、異臭が漂ってきた。





「ごほっ、ごほっ!なんだコレ、毒ガスか!?」



「失礼ね、直樹ちゃん!」



実習室から、右手にフライパンを持った真由香が出てきた。






「ごほっ!?真由香先輩…。今回は何を作ったんですか?」





「ナポリタンよ。食べる?」




フライパンの中には、本来ケチャップの赤色のはずだが、それは真逆の青色をしていた。





「な…何を……入れたんですか…?」




「ちょっと酸味を入れようと思ったんだけど、お酢がなくて〜。代わりにクロロ酢酸を入れたの。」




[注)劇物です。]





「後は…。○○○○と○○○○○○も!隠し味に○○○○○○を入れてみたの〜。」






[危険すぎて、薬品名を書くことができません。]






「今すぐ廃棄してください!!」





「乙女の料理を捨てろだなんて、酷いわ直樹ちゃん!」
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