牛乳と猫スーツ。
「ああ…。残念ながら手遅れッス…。」
「え……もしかして、もう作っちゃった?」
伊織の問いに、3人は深く頷く。
「あっ!伊織ちゃん、おかえり〜。」
「先輩…。私が帰るまで待ってくださいっていったのに…。」
「だって作りたかったんだもん!」
両頬を膨らませる真由香。
「『だもん』って…。かわいく言ってもダメですよ。それで、化学兵器(料理)はどうしたんです?」
「化学兵器は酷いわよ、伊織ちゃん…。直樹ちゃんに言われて捨てたわ〜。」
「ちょっと待ってください!捨てたってどこに!??」
直樹が驚いて、真里香に詰め寄る。
「え、え!?どこにって…普通に洗い場に。」
「うわぁぁぁぁぁ〜っ!!」
真里香の言葉に直樹は青ざめて、実習室の洗い場へ走っていった。
「お姉様…確か直樹、廃棄しろって言ってなかったですか?」
「だから捨てたわよ。」
首を傾げて、どこに問題があるのというような顔をする真里香。
「うわぁぁ〜!シンク溶けてる!?」
実習室から直樹の叫びが聞こえた。
………………………。
……………。
……。
【グラウンド】
放課後、運動部が練習試合でいないため、風紀委員の訓練があり、直樹も参加して、ようやく終了したところだ。