牛乳と猫スーツ。
いつもの訓練と違ったのは、直樹にとって今回初めてとなる本隊、分隊による全風紀委員達の訓練だった。
「あ゛ぁ゛ぁ゛〜疲れた!」
少し離れた場所にあるベンチに直樹は座る。
いつもと違う雰囲気と、大人数との訓練に疲労困憊状態の直樹。
最後にした、1年チーム対2年チームの模擬戦が特に疲れた。人数で圧倒している1年チームだが、経験の差か、2年チームは互角に戦い、さらには伊織の策にハマってしまい、1年チームは負けてしまった。
「もう動けないって感じね、直樹ちゃん。」
真由香が直樹の隣に座る。
「やっぱり真由香先輩がいると、みんな気合いの入れ方が違いますね。真里香なんて負けてマジ泣きしてたし。」
「かわいい子達ばかりだからね〜。悠斗ちゃんが入ってから、風紀委員はさらに良くなったわ。」
グラウンドの真ん中で、未だ泣き止まない真里香を悠斗がなだめていた。
そんな2人を見た直樹と真由香は顔を見合わしてクスッと笑う。
「あれ?伊織先輩とむ〜ちゃん先輩がいない。」
グラウンドには真里香達1年の風紀委員はいるが、2年生はいなかった。