牛乳と猫スーツ。
「よし、なら早速始めよう。今から麗花が攻撃してくる。それをかわして攻撃ポジションに入り込め。」
腕組みしながら、淡々と説明する蓮。
「俺に死ねって言ってます?」
「安心しろ、麗花は寸止(すんど)めさせる。でも殺気は出してもらう。そうしないと体が覚えないからね。後は頼むよ、麗花。」
蓮は校舎へ向かって歩いて行った。
「それじゃあ、始めましょうか。」
円月刀をバトンのように回した後、正面に構える。
「お願いしま―――――――」
目の前から麗花が消える。
ザシュッ!
背中から鮮血が噴き出す。
「え?」
恐る恐る振り返ると、麗花が持っている円月刀が直樹の肩上5センチのところで止まっていた。
「い、今…。」
寸止めしていたが、確かに斬られたイメージが頭の中を巡っている。
「斬られたと思った?」
クスッと笑う麗花。この時、直樹は初めて本当の殺気を知った。
そんな様子を新館1階の窓から見ていた蓮は、振り返って生徒会室に向かって歩き出す。
「蓮。」
階段を上ろうとしたときに呼び止められる。
「何か用?次狼。」
後ろにいたのは制服姿の次狼だった。
「お前、何を焦っている?」
「焦る?私が?意味が分からないよ。」
「みんなとの『約束』は守れよ。」
「私が約束を破ったことなんてある?」