牛乳と猫スーツ。
ビクッ!!振動に驚き目を覚ます。
設定を解除してケータイをポケットに戻す。
「ん?」
膝に軽いが重みを感じた…。
目を膝に向けると…。
女の子がいた。
銀髪のショートカット。リアルなドクロの装飾が付いたゴムで小さなポニーテールにしてある。
背は、昨日出会った女の子と同じくらいで、髪型が違わなければ完全に同一人物に見える。
すぅ…すぅ…と寝息を立てている。
状況が理解できず「えぇぇぇっ!?」と、思わず大きい声を出してしまう。
「ぅ……っ…………ん?」
起こしてしまった。
目を擦りながら、こちらを見上げてくる。
瞳はすごく濃い青色をしていた。
ちょこんと正座する。
「おはようございます…。」
ペコッと頭を下げる。
こちらもおはようと、直樹は軽く頭を下げる。
「大きい白猫を追いかけてると、面白い顔して寝てたので隣に座ってみたら日の光が気持ち良く、いい大きさの膝があったのでつい寝てしまいました…。」
直訳すると、大きい猫を追いかけてるときに、口を開けて寝ていた俺を見つけて興味を持って近づき隣に座ってみると、太陽の暖かさに眠気を誘われ、ちょうどいい枕(膝)があるので寝てしまったらしい…。
「あっ、もうこんな時間。私、新入生代表の挨拶で早めに行かなくては行けないので、これで失礼します。」
そう言うと、女の子はすっと立ち上がる。
「これは、枕にしてしまったお詫びです。」
ビンの牛乳を1つ渡される。