牛乳と猫スーツ。
「驚かしてすまないな。妹がいなくなっていたから、直樹の部屋に落ちたんだろうと思ってね。」
「ああ…なるほど。」
ようやく自分の考えが間違いだったと気づく美樹。
「それより、ずいぶんと早い登校だな。まだ3時間も先だぞ?」
「まあ…その…。時間を間違えまして。」
兄を襲いに来たとは言えない。
「そうか。なら時間になるまで上にいるか?今から朝食を作るところなんだが。」
「蓮さんの手料理!?いただきます!!」
兄のことを忘れて、美樹は蓮と一緒に4階へ向かった。
……………………。
……………。
……。
時刻は7時。校内前に1人の女の子がいた。まだ入学式には少し早く、他の新入生の姿はない。
「…どうしよう、まだ早かったよ…。」
おどおどしている少女の名は、黒木文香(くろきふみか)。黒木拓也の妹である。
「…とりあえず、中に入ってみようかな。」
門は少し開いており、中に入る文香。
背後から足音が聞こえて、ビクッと体を震わせる。
「ん?新入生か?」
黒いジャージを着た悠斗がランニングから帰って来たところだった。
「…あ、あ、あの、早く来てしまって、とりあえず中に入ろうかなと…。」
「あれ?どっかで見たような…。あっ!!拓也の妹じゃね!?」
「…え?確かに兄さんの名前は拓也ですけど。」
「一度写メ見せてもらったんだよ。俺は大原悠斗だ。」