牛乳と猫スーツ。



食事を終えた直樹は、蓮から中庭に呼び出されていた。






「いよいよ修行も最後のステージ4だ。」




「はい!」





「それじゃ、始めるか。ステージ4は簡単だ。ただ覚えておけばいい。直樹、武器とは何だ?」




蓮はベンチに座りながら言う。





「えっと…。銃とか剣ですか?」




「確かに一般的にはそうだな。だが、それは武器じゃない、道具だ。」





「は、はぁ。」




いまいち理解できない直樹がとりあえず頷く。




「じゃあ、武器って何ですか?」




「武器とは……人だ。」




真剣な目で直樹を見る。




「道具を使うことができ、戦略を考えることができ、殴ったり蹴ったりすれば相手を怪我させることもできる。」





直樹はなにを当たり前なことを言っているんだというような顔で蓮の話を聞いていた。





「つまり、俺は何を覚えていればいいんですか?」





「武器に頼り過ぎず、その力を過信するな。」




蓮は立ち上がり、落ちていた堅そうな木の枝を2本拾い、片方を直樹に渡す。それと同時に蓮は直樹に木の枝で攻撃してきた。






「ッ!?」




蓮の放った攻撃を同じ木の枝で防ぐ。初めは防ぎきれたが、反応が間に合わず、木の枝が直樹に突きつけられる。





「直樹、なぜ木で防いだ?」




「え?」
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