牛乳と猫スーツ。
「1本の木じゃなく、2本の腕なら完全に防げたぞ。」
「あ………。」
「お前は渡された道具に頼った。それは無意識の内に、腕より木の方が強いと判断したからだ。」
直樹は持っていた木を見つめていた。
「人は窮地に陥ると、持っている道具で防ごうとする。だが、それはすでに冷静さを失っている。慌てず、考えれば、必ず勝てる。よく覚えておけ直樹、道具に使われるんじゃないぞ。」
ゆっくりと、木の枝を下ろす。
「わかりました。」
蓮の言葉に深く頷く。
「よし、次で最後だ。直樹、勝利とは何だ?」
「…………。」
蓮の質問に直樹はよく考えてみる。
「相手に勝つことしか思いつきません。」
「うん。確かに、それは間違いではない。だが、もし不死身だったら?誰かを守りながらだったら?」
直樹はまた考え始めた。しかし答えが出てこなかった。
「相手が不死身の場合、殺す必要はない。刺しても撃っても死ななければ、筋肉ダメージを与えて逃げろ。次に誰かを守りながら戦う場合は相手との距離を取り、罠など仕掛けながら逃げろ。」