牛乳と猫スーツ。



「それが勝利なんですか?相手を倒してないのに…。」




その言葉に蓮はギロッと直樹を睨みつける。







「その考えだ直樹。その考えがお前に死を近づける。お前は不死身の相手と戦い勝てるのか?お前は誰かを守りながら危険な戦術で戦うのか?いいか、死んだら負けなんだ。生きて自分が有利な状況を作り出せばいい。勝利とは生きることだ。正面から戦い犬死にするなどバカがすることだ。」




「でも、もし大切な人が捕らわれていたら!」





「それでも勝てない相手なら逃げろ。」




「それじゃあ、強くなった意味がないじゃないですか!!」




声を荒げる直樹。






「その大切な人はお前が自分のために死ぬことを望むか?」





「ッ!?」




蓮の言葉に何も言えなくなる。






「直樹、お前は強くなった。俺が想像していたよりも早く。だがな、まだ戦いの本質を理解していない。死ねば誰も守れないんだ。」




「それでも…。」




ギュッと拳を握る。






「犬死にしたとしても、俺は大切な人のために戦います。相手が自分より強くても、不死身でも、誰かを守りながらでも!」




「言うと思った。」




溜め息混じりに蓮は言った。






「勝利の考え方は人それぞれだ。正解も間違いもない。ただ頭の隅に入れてほしかっただけだ。自分の手で守れるものは少ないと。」




蓮はベンチから立ち上がる。
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