牛乳と猫スーツ。
「あなたがこの時間、ここを通ることは知っています。そして神崎彩華がいれば近づいてくる。」
「まさか……南の…。」
「神崎蓮は学園にいないようですし、あなたがいなければ攻めやすいでしょ?どちらにしても、お姉様が負けることはないでしょうけど。」
短剣を沙織から抜き取る。同時に鮮血が噴き出し、沙織は倒れる。
「急所は外しています。お姉様は神崎蓮とだけ戦いたいようですから、無用な殺しはさけるように言われておりますし。」
「…………くっ。」
遥は歩き出し、学園から出て行った。
………………………。
……………。
……。
直樹は廊下を歩いていた。時間になっても現れない彩華を捜しているからである。
ピピピッとケータイが鳴った。ディスプレイには非通知と出ていた。
「もしもし?」
『お前の知り合いを預かった。』
変声機を使っているのだろう。人間の声ではなかった。
「え?」
『北部無名公園へ来い。来なければ、この者の命は無い。』
ブツッと電話が切れる。
「(まさか…彩華さんか!?)」
直樹は駐輪場へ走った。見慣れた黒のバイク、蓮のバイクだが直樹が冬休みの間に免許を取ったので、その祝いでもらったのだ。ヘルメットをかぶり、キーを差し込み、クラッチを握り、エンジンをかけて走り出す。