牛乳と猫スーツ。
【龍堂学園・保健室】
「ぐっぁああっ!!?」
ベッドの上で、沙織の傷の治療が行われていた。
床には止血で使ったガーゼが散乱していた。
痛みで沙織が暴れる。
「ちゃんと押さえてろ!」
真剣な顔をしたかなめが沙織を押さえている雪と菫に言う。
「先生。」
かなめの隣にいた次狼が話しかける。
「話しかけるのは後にしろ。急所は外れているが、かなり血を失っている。」
「かまわない…。話をさせてください…。」
奥歯を噛み締めながら沙織が言った。そして次狼は沙織の横に行く。
「彩華がさらわれた。油断した私の責任だ…。」
「大丈夫だ。すぐに助けに行く。」
部屋から出ようと振り返った次狼の制服の袖を沙織が掴む。
「ま…円が来る…。」
その言葉に次狼、雪、菫は凍りついたように固まる。
「あいつは、円の…妹……だ。すぐに…蓮を…戻らせて―――うぐっ!?」
傷口から血が噴き出す。
「チッ。もう喋るな。」
かなめが治療を再開する。
次狼は蓮に連絡できなかった。しなかったのではない、できないのだ。倒れている沙織を見つけた時も電話したが、電源を切っているのか、繋がらない。