牛乳と猫スーツ。
それは大剣と、その峰の部分にリボルバー式の大型ランチャーを合わせた武器だった。
「これを戦いの狼煙とします。始めましょう、殺し合いを…。」
口を歪めて笑う刹那だった。
……………。
………。
…。
【南北境界線・東側】
そこには龍堂と鳳凰が対峙していた。
「3年が卒業して、人員が減ったわね…。」
雪が後ろにいる風紀委員や生徒会に協力してくれている人達を見る。約100人くらいだ。
「あの人数が卒業できたのは創立してから初めてだそうだ。大半は戦いで死んでしまうからな。」
隣にいた菫が腕組みしながら言う。
「終わらせる。もう無意味な戦いをしたくない。」
言い終えた次狼のケータイが鳴る。沙織からだった。
「大丈夫か?」
『ああ、麻酔が利いてきているけどね…。それより敵の布陣を教えてくれ。』
「川を挟むように部隊を2つに分けている。変な陣だ、気味が悪い。」
『川?』
「そうだ。確かあの川はかなり浅かったと思うが。上流の西側で蓮達と遊んだことがある。」
『…………次狼。』
「なんだ?」
『敵が後退しても攻めるな…。守りに専念してくれ。私にも円が何を考えているかわからない。蓮がいれば…。』
「いや、助かったさ。お前はゆっくり休め。」
『すまない…。』
電話が切れる。それと同時に遠くで爆発音が聞こえ、空に煙が舞っている。
それと同時に敵が攻勢に出た。前衛部隊だけで、その数およそ200。