牛乳と猫スーツ。



『どうもみなさん、生徒会長の神崎彩華です。先生方に配っていただいた物をつけてください。』



彩華の言葉に従い、全員時計と眼鏡をつける。







『ただ今より、火災訓練を開始します!しかし普通の訓練ではありません。その眼鏡は校舎内に仕掛けられた炎の立体映像を見ることができるんです。そして時計型体力計の出番です。数値がゼロになれば死亡扱いになり、その場で死んだフリしてください。ちなみにイベントの賞品獲得権利を無くします。なので死ぬ気…いや全力で生き抜いてください。ゴールは体育館です。それではスタート!!』





彩華の合図と同時に、教室が真っ赤になり、炎が発生する。






「熱い!?」




クラスメイトの1人が叫ぶ。どうやら炎の熱さまで再現されるようで、体力計の数値が下がる。






それを見た数人が教室を飛び出して行ったが、悲鳴が聞こえた。






覗いてみると、廊下も真っ赤になっており、一気に体力を無くしたクラスメイトが倒れていた。






「やることが蓮さんと似てるわね…。」




苦笑しながら真里香が言う。






「妹だからね…。とりあえず体育館へ向かおう。」




直樹は真里香と悠斗と共に体育館を目指した。






【生徒会室】




「完璧だね!みんな必死になってるよ!」





窓から必死に体育館へ向かう生徒達を見る彩華。




「それじゃ、私達も行きましょ。」




遥が言うと彩華以外が部屋を出ようとする。
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