牛乳と猫スーツ。
「それでも俺のことを好きだと言ってくれるなら。俺はお前と付き合いたい。俺もお前が好きだ。」
「…ぇ………っ…。」
次狼から好きだと言われ、嬉しすぎて雪は何も言えなくなり、涙だけがこぼれ落ちる。
「俺と付き合ってくれるか?」
「………はい。」
涙を拭いて、笑顔で答えた。そして2人はキスをした。
……………。
………。
…。
「それじゃ…おやすみなさい。」
「ああ、おやすみ。」
ホテルの出入り口前で言って、雪は笑顔で自分の部屋へ戻って行った。
「お前に相談して良かったよ。」
次狼がそう言うと同時に、横の植木の間から蓮が出てきた。
「私はただ、素直になれって言っただけ。」
「言われなきゃ、俺は言えなかったし、雪の気持ちにも答えられなかった。ありがとう。」
「お礼なんていい。私が望むのは1つだけ…。いつまでも幸せにな。」
「ああ。」
次狼は頷いて、部屋に戻って行った。
「これで、あの2人は大丈夫。」
ポケットから取り出したメモ帳を開く。そこに書かれた中の『次狼と雪』と書かれた文字をペンで線を書くように消す。他には倉庫の修理、中庭に花を植える、などが書かれていた。
「夏休み前には終わるかな?」
それは死ぬまでにやっておくことを書いた物だった。