牛乳と猫スーツ。



午後の授業が終わり、直樹は1人で部室に向かう。なぜ1人かというと、帰りのHRが終わってすぐに雪に彩華と優華が連れて行かれ、悠斗は用事があるらしく先に寮に帰ったからである。





部室に近づくと中から声が聞こえたので開けてみると、菫と授業中に見た銀髪の女の人が顔を近づけていた。





正確には菫がリップを塗ろうとしていた。




「別につけなくてもいいじゃん。」




「ダメだ。楽しみに待っていたんだ!私には権利がある。さあ、塗らせろ。あと、揉ませろ。」





「権利って…。というか、揉むって何だ?」





「ふふふ、私と『やらないか』」






「いや、ホイホイついていかないから……。」





いつの間にか、菫が彼女を押し倒している状態になっていた。




その光景を顔を赤くして直樹は見ていた。本来ならすぐにでもこの場を離れ、2人でごゆっくりしていただきたいのだが、年頃の好奇心が彼のドアを閉めようとする手を止めている。




しかしこんな所でずっと立っていたら、欲望の権化(ごんげ)となっている菫でも気づくわけで。今、目があってしまったのだ。







「ごめんなさい!ごゆっくり!!」





ドアを閉めて、後ろを向いて深呼吸する。落ち着けと心に言い聞かせていると、いきなり襟首をつかまれ部室に引き込まれてしまった。
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