青い向日葵


幾度となくため息をつきながら、コンクリートの上で寝転がっていると、足音が近づいてくるのに気がついた。


ちらりと片目だけ開けて音のする方を見ると、黒いズボンが目に入ってきたので、思わず舌打ちをしてしまった。


なんだ、野郎か。


再び目を閉じる。


すると、足音はますます自分の方に近づき、そして自分のすぐそばで止まると、野郎の声が頭に降ってきた。


「授業中いつもどこで過ごしているのかと思ったら、ここだったんだね」


なんだよ、うるさいな。


思いまぶたを片目だけ上げると、目の前に野郎の顔があったので思わず身を引いてしまった。

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