アニマルマジック

連れてこられたのは竜二の家。「ちょ、ちょっとちょっと」珍しく最後まで私の手を握っていた竜二。

家に入るときも手を握ったままで。自分が靴を脱いだからって私の手を引っ張る。

「んぁ?」眉毛を真上にとんがらせて振り向く竜二。

「私、まだ靴、脱いでない!」
「早く脱げよ」こいつ……!拐っておいてなんだよこら!

でもね…?手は離してほしくないの。ギュッと握っててほしい。そう思う私はわがままかな?

部屋に入ったら握っていた私の手を離してすぐにベッドに横になった竜二。

「はー疲れた」私は何処にいればいいのか分からなくてとりあえずベッドの下に座り込んだ。

「桃子、テレビつけて」「あ、うん」私はテレビの前に行ってスイッチを押した。それから私もテレビに釘付けになっていて。


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