人の恋人は蜜の味。ーa traitor ー


ゆーちゃんは
沈黙のままだった。

強く引かれたせいで
私の手首にはゆーちゃんの手のあとが赤くついてしまった。


少しムカつきながら
そんな手首についあとを
摩りながら私は地面を割る様に歩く
ゆーちゃんの少し後ろをくっ付いていた。



やっとゆーちゃんが口を開いたのは
駅の改札をくぐってすぐの事だった。



「…ドラマみたいだな。」

フッと笑いながら
ゆーちゃんはポケットから
携帯を取り出した。



「馬鹿みたいじゃん?」


パッと画面が明るくなった
ゆーちゃんの待受画面には
美沙と仲良く笑う
ツーショットのプリクラが
キラキラと映し出されていた。


「……ごめん。…私も…何が何だか…まだ…」

言葉を詰まらせた
私の背中を
ゆーちゃんは
そっと撫でた。


「……真琴…」


今度は優しく私の手を引き
丁度ホームに到着した電車の中に私を引きこんだ。


「あ…ゆーちゃん。私の家の方面…こっちの電車じゃ…ないよ?」


ープシュー

駅員のアナウンスの後
電車のドアが勢いよく
閉まった。


「もう閉まっちゃったから。」


「…うん…わかった。」


そう言いながら
微笑むゆーちゃんを見つめ
私も微笑み返した。



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