世界の果てまでキミと一緒に。
「この家は、私を始め、使用人や仕事関係者、業者など出入りの激しいところです。もしその中に実は旦那様が雇われたスパイや、元々いた人間の中でスパイをするように命令されてる者がいて、社長と桜子さんのことを報告しているとします。それが肉体関係であったり、会話だったり、それから恋愛感情とか……」
「恋愛感情?」
「お互い、相思相愛になるのを待って、一気に突き落とす。でも、これはあくまで私の考えであって、本当のところはわかりません」
父は血の繋がった息子でもそういう事を平気でする人だ。
スパイという藤堂の考えは間違ってないのかもしれない……。
だけど、本当にスパイがいるとしたら?
それは一体、誰なんだ?
藤堂の言うように、使用人や会社関係者や業者など、この家に出入りしている人間なのか?
それとも、俺の傍に常にいて、俺の行動のわかる人……。