世界の果てまでキミと一緒に。
「何も言うな。もう、何も……」
私の言葉を遮り、千尋様は肩を震わせながらそう言った。
「アナタは一条財閥の次期後継者です。立派な地位も名誉もある方。そんな千尋様は、私と一緒にいたらいけない……。だから……」
「そんなのいらない!桜子と一緒にいられるなら、地位も名誉も何もいらない!後継者になれなくたって構わない。俺が欲しいのは、桜子?お前だけなんだよ……」
千尋様は私の体を少し離すと、涙がいっぱい溜まった目で私を見た。
「一目惚れだったんだ……」
「えっ?」
一目惚れ?
「水瀬夫婦からお前の写真を見せられた時、俺はお前に一目惚れしたんだ……。
今まで女をオモチャのように扱って、自分の性欲さえ満たされれば満足で、いらなくなったら平気で捨ててた。
女が傷付く事もいっぱいしたし、いっぱい言ってきた。
女の愛し方なんて知らなかった。父と同じで女性に対して冷酷な人間だったんだ。
でもな、桜子。
上手く言えないけど、桜子と一緒にいるとドキドキして、こんな感情初めてだったんだ……」