わかれあげまん



「そーいえばさっきサチヨ先輩たちが、このあと打ち上げやるからあたしたちにも来なよって…」


悲愴な声で柚は言い、おろおろと美也子を見た。


「うん、聞いた。それ絶対渡良瀬の差し金よね…同性の先輩ダシに誘い出そうなんてホントあざといわ!」


「そ、そっかな。…ってか、どうしよお」


うーん。

と深刻そうに眉をひそめうつむく美也子。


「ごめん柚。実はあたしこのあと、啓祐の店行くから打ち上げパスすんのよ。…あんたの事守ってやれない…」


えええ~!?と柚は半泣きになって美也子を覗いた。


啓祐というのは美也子の彼氏。


まだ三十になりたてで、繁華街の一等地でサッカー系のスポーツバーを経営する名実ともにやり手のイケメンだった。




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