わかれあげまん



「ルゥ、なるべく早く帰ってくるからぁ♪帰ったらいっぱい、…しよ?…ね?」


恥かしそうに潜めた声で、ルチアがそう耳に囁いたが。


ご機嫌取りのつもりかよ。


と、憮然としたまま哉汰はルチアから顔を背けた。


「いや…俺明日バイトで早いし、帰ってこなくていいよ。」


「…カナタ」


「…つーか。悪いけど、今日はもう来ないでくれるか?」


「!」


ルチアはゆっくりと哉汰から離れ前に戻ると、それきり押し黙ったまま、テーブルの上のメイク道具をポーチに仕舞い始めた。


どす黒い空気が漂う中、哉汰も再びパソコンのモニタを開け、キーを打ち始める。




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