わかれあげまん





藤宮くんが泣いてる。



理由は分からないけど…



きっと何かあったんだ…




早鐘のように打ち付ける心臓が、柚の心と身体に焦燥をあおる。




考えるより先に、口走っていた。



「そこに行く!すぐに行くから待ってて!」


『…ばか。なに言ってん…』


プツリと携帯を切ると柚はキリとした瞳を上げ、バッグを掴み駆け出した。


ターミナルの最奥にある、タクシー乗り場へと。…










< 268 / 383 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop