わかれあげまん
「藤宮くんの身体、すごく冷たい。…」
思わず呟いた声が不安に曇っていた。
「あんたは薄着なのに、温かいな。」
クスリと笑って囁きながら、その暖を味わうように哉汰の腕が背中を滑り、柚は嬉しさと恥かしさに少し身を竦めた。
「タクシーの中、あったかかったから。…」
いつからここに立ってたんだろう…
実家で、
何が、あったんだろ・・・
哉汰の胸に顔を埋めながら、柚は心配そうにそれを思った。
やがて抱きしめていた腕の力をするりと解き、哉汰は柚の両肩を持ち少し身体を後ろへ退かせた。