わかれあげまん




さっきから一向に言葉を紡ごうとしない哉汰の横顔を、柚はそっと見やった。



「!?」



今は真夜中。


ドライブ中の車内は暗がりに等しいがそれでも。


前を見据え運転を続ける哉汰のその朦朧とした表情に、柚ははっとした。


おぼつかない視線を必死に前へ向けながら苦しげに肩で息をしている。


「ふ、藤宮くん!?」


慌てて柚が呼んだとき。


プア~~~~~~~~ンッ!


けたたましいクラクションとともに、対向車線から来たトレーラーが小さな銀のバンのボディを掠めて行った。


「きゃ!」



咄嗟に哉汰はハンドルを左に切った。


車は一度大きく蛇行した後、元の車線に戻った。



「…やべ。」





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