わかれあげまん




ありえねえって。


そう必死に否定しつつもしかし哉汰の掌は、柔かな桃色のふくらみの頂の愛らしい蕾の、酷く甘やかな感触を確かにはっきりと記憶していた。



それだけでなく鼓膜にこびり付いて離れない、可憐な嬌声も。



それを思い巡らしゾクリと背筋を這い上がってくるのはおそらく、風邪が原因の悪寒ではない。




…愕然としたまま暫く掌をじっと見つめた。





最低だな。


熱の所為だとは言え、何という浅はかな行動。







自分を責めつつ、それでもやがて。


哉汰は気を取り直し、卓上で間半分に折りたたまれた手紙をゆっくりと開いた。










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