わかれあげまん
「なんつーかすげーよな、星崎柚って。見た目の幼さも申し分ないソソリ要素だしさ。その顔とは裏腹なすげー身体だっつー噂だぜ?」
「すげー身体ってナニ」
「だから。…ナニが!」
「ぐっ…ぐあああ~~っ!ちょっ…ヤバイわ俺、鼻血噴きそう」
哉汰はようやく瞳を上げると、高校生レベルで興奮MAXにかわるがわる言う学生たちを一瞥して、
「アホかお前ら」
と冷たく一喝した。
「ちっ。相変わらずキョーミなしかよ、哉汰は。面白くねーヤツぅ」
「そらお前はいいよな。見た目そんなだしよ?なんつっても美人イタリア人留学生のルチアちゃんって女がいるんだしよ。…そっち方面じゃ何の不自由もねえんだろ~よっ」
「ルチアちゃん超美人だよなあ~。ベッキーを大人っぽくした感じ…星崎柚よか俺むしろ、ルチアちゃん好み」
下世話発言をした学生の頭を、哉汰の手にしたデザイン雑誌がばしっとヒットした。
「いて~」