キミがいた夏~最後の約束~



トビーさんは私と綾香の前にオムライスを置くと

私の方にだけに茶色の封筒を一緒に置いた


「?」


私はその封筒を不思議に思いながらジッと見つめたけれど
思い当たるふしがなくてトビーさんに向かって顔をあげる



「少ないけど半月分のお給料」


「え?え?」


「携帯電話、買いたいとかいってたでしょ?だから早めに欲しいかと思って」



え!?


でも…



「…半月っていっても私…テスト中出れなかったから」


「大丈夫、大丈夫、その分今まで渚が、ずーっとタダ働きしてたから」



そう言って何でもないことのように微笑むトビーさん



トビーさん…

優しすぎるよ…



私はその思いがけない優しさにジーンときて、封筒で顔を隠しながら涙を拭き取った



そのやり取りを見ていた都さんが
「あんたもいいとこあるじゃない」
そう言ったのが隣から聞こえた



「渚には言ってあるから早速明日、行ってきな?」



え?明日?


なんだか急展開でドキドキする



「え〜やったぁ!美鈴!これでメールできるね」


「うん…」



「親に同意書貰わなきゃいけないぞ?」



え…

親に?






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