キミがいた夏~最後の約束~




そしてどれぐらい泣いただろう?


涙はもう枯れ果てていた


そのまま少し眠ってしまったのか


部屋のあちこちから差し込んでくる朝日に少し目を細めた



今、何時ごろだろう…



私は鉛のように重い自分の体を無理矢理起こし、引きずるようにしてリビングまで足を運ぶ


そしてリビングの時計に目をやると朝の5時がこようとしていた


私は憂鬱な気持ちを振り払いながらリビングを出ると手早くシャワーを浴び、自室に戻って制服に着替えた


もちろん上は長袖


早く学校に行こう


今日は終業式だ


学校に行けばまた楽しい気持ちになれる


綾香や橘先輩に会えばまた笑顔になれる


着替え終わると1階に降りて洗面所に向かう



お父さんはまだ帰っていないらしい



私は洗面所で髪をとかしながら、不意に目の前の鏡に映る自分を見て思わず声を漏らしていた



「あ………」



ひどい顔だった


泣いて目が少し腫れているというのはもちろんだが


口の横


そこが赤紫になっていた


殴られたことは一目瞭然だ




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