キミがいた夏~最後の約束~




「あ…すみません!!」


私はハッとして持っていたタオルで涙を拭う


そしてなんでもないと言って笑って見せたけれど、上手く笑えていなかったのだろう


トビーさんは尚も不安そうな顔を私に向けてくる


私はトビーさんに謝りながら自分の部屋に逃げるように飛び込んだ



私ってば


トビーさんにこれ以上心配かけてどうするの!


本当に最悪だ


どうしてこうも弱くてダメなんだろう


自分の弱さが悔しくて涙が更に溢れてくる


橘先輩が明日帰ってきたら謝ろう


私はそう決意して
ベットに潜り込んで目を瞑ると
喫茶店で見た踏まれてしまった赤い花が瞼の裏に浮かんで消えた


あの花はやっぱり私に似てる


咲いているのことに気づかれもせずに踏まれてしまった哀れな花


そんなことを思って、泣きながら自嘲気味に笑った








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