キミがいた夏~最後の約束~
橘先輩に引っ張られるように顔をあげると
そこには淡い着物を着た、橘先輩を女の人にしたような顔の人
橘先輩のお母さんが立っていた
「あら、いらっしゃい」
橘先輩…
お母さん似だ…
私は少し緊張しながら、お姉さんに今した挨拶とそっくりそのまま同じことを再現する
ただ…今度はちゃんと顔をあげた
「ふふふ…ホントにかわいらしい」
うわぁ…
笑うと橘先輩ソックリだけど、もっと優しい感じになる
私の憧れるお母さんのイメージにピッタリで見とれてしまう
橘先輩はお母さんがそれだけ言うのを待ってから、私の腕を掴んで引っ張った
「行くぞ、見せもんじゃね~」
「渚」
お姉さんに呼び止められなんだよって顔をする橘先輩
「変なことしないのよ」
え?
「バカ姉貴!!」
「美鈴ちゃんまた後でね~」
私はグイグイ引っ張る橘先輩に引きずられながら、お姉さんとお母さんにお辞儀をして家の中に足を踏み入れた