空を見上げる皇帝ペンギン。

周防くんの隣に立って見上げると、やはり背が高いと思う。


「そういえば、周防くんは何の動物を見たの?」

「…いや、緋睡が入りたがりそうだなと思って足が向かっただけで。」


何なの、その推理力。

バッチリ当たってて、唖然としてしまう。

近くの駐車場に停めてある車を見て、路上駐車をしないのは周防くんらしいと思った。


「緋睡、あのさ。」

「なぁに?」

「誕生日、おめでとう。」


言われて飛び出て…じゃなくて。


「周防くん、私の誕生日今日じゃないよ。」


間違えたの?
それ、誰の誕生日なの?


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