ブラッディマリー
万里亜は和の腕の中から彼を見上げ、眉尻を下げた。
すると俊輔はやれやれというように、肩で息をつく。
「……まったく。黒澤も白城も何をしてたんだか。大事な子ども達に何も話していなかったなんて」
そのまま額にかかる長い髪をかき上げると、俊輔は皮肉な笑いを浮かべた。
「俊さん……あんた、何者なんだ……?」
訊かれた俊輔の瞳に、紅い影が揺らめく。俊輔は煙草を1本くわえると、和と万里亜を見た。
「俺は……人間をヴァンパイアにすることの出来る、唯一の存在……人間と交わっていない、直系のヴァンパイアだよ」
「直系……?」
和がいまいち理解出来ず何度も瞬きを繰り返していると、俊輔は白い髪に手を伸ばし、そのまま撫で回す。
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