ブラッディマリー
「万里亜ちゃん、和はそんなことで戸惑ってるわけじゃない。……後は、二人で話し合うといい」
その声にぴくんと反応した万里亜の頬が、赤く染まった。くす……と笑って、俊輔は万里亜から手を離す。
「和、明日はいつも通り店を開けるから、遅れるなよ」
「……誰が。遅刻なんかしたことねぇよ」
和の瞳が紅く揺れ、俊輔は楽しくて仕方ないというように肩を震わせた。
「俊さん、あんたわざとやってんだろ」
「若いもんをからかうのは、オヤジの特権だよ。……じゃあ、明日、な」
自分のグラスを流しに運び、俊輔は笑いながら店を出て行った。
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