ブラッディマリー
外は、まだ雨の音がする。
まだどこか違和感の残る、うまく馴染まない自分の身体。わざわざそれを動かして部屋に帰るのは億劫だと感じた。
和はさっき俊輔が入れた焼酎のグラスを手に取り、ぐるぐると溶けた氷を馴染ませる。
俊輔は語りながらもブランデーが苦手な自分にわざわざ合わせてくれたのだろう。薄くなった焼酎をごくごくと飲み干した。
滑らかで濁りのない液体が喉を下っていくのは心地よかったが……。
──さっき夢中で飲んだ万里亜の血には、どんな酒も敵わないと思った。
一夜にして命を落としそうになり、目が覚めたらヴァンパイアになってしまっていたことへの戸惑いや混乱なら、まだ胸に燻っているけれど。
好きな女の血を美味だと感じたこの舌が、喉が。
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