イケメン御曹司の秘密の誘惑
―――副社長室の窓から、夕暮れの街を見下ろしながら、俺は深くため息を漏らした。
あの日から……婚約を告げた日から、比奈子とは顔を合わせてはいなかった。
あの日、彼女は笑って“おめでとう。”と言った。
その後、浴室から出ると、すでに彼女の姿は無かった。
…それがお前の結論か。
もどかしく苛立っているのは、俺だけなのか。
ある日突然、愛していると、俺をいとも簡単に捕らえ、風のように去ろうとする。