ブロってますか？
そして出張当日。

「あなた、泊まりは何処なの？」

「駅前のビジネスホテルだよ。今回は二泊三日だけど、状況で今後増えるかもしれない。」

「そうなの？まぁ気付けて行ってらっしゃい。」

関心無さそうに健一を送り出す美沙子。美沙子の心中は２日間思い切りブログが出来る。それだけだった。

出張先に着いた健一。早速所長の村下に挨拶する。

「本社から来た岡村です。お世話になります。」

「いゃ～お待ちしてました。まっコーヒーでも飲んでゆっくりして下さい。」

村下は典型的な上に媚び、下には厳しい岡村のもっとも嫌いなタイプである。
岡村が本社の人間であるからこその低姿勢である。

「いぇ、立ち上げが遅れているようなので早速仕事に掛からせて頂きます。」

一瞬村下の目が怒気を帯びたが、作り笑顔で答える。

「じゃ、この後２時から面接があります。５人応募で２人採用して欲しいんですよ。宜しく頼みますよ。次期エース殿。」

村下の嫌みを微笑みで受け流し、

「わかりました。」
と、立ち上がる岡村に村下が慌てて声掛ける。

「岡村さん、面接の時、佐藤って子はもう採用前提で取って欲しいんですよ。私のこれでね。」
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