ブロってますか?
午前中に採用通知を発送した健一。
午後からは、来週からの営業所の本格的始動に向けての作業に没頭する。

気が付くと時計は午後8時を示している。所長始め他の課員はすでに帰社し、残ってるのは近藤だけである。

「すまん、すまん近藤君付き合わせちゃったな。」

「とんでもないです。しかし、肝心な所長が真っ先に帰るんだから何考えてんだか。」

「まっ、そう言うなよ。よし、今日は終わろう。軽く一杯付き合え。」

「ごちになりまーす!」

満面の笑みを浮かべる近藤。

2人で駅前の居酒屋に入る。

「まずは、お疲れ~乾杯!」

ビールのジョッキを合わせ一気に飲み干す2人。

「プハッー!うんめぇ。先輩労働の後の一杯は格別ですね。」

「良く頑張ってるよな、俺達!」

「そうですよ!それに引き換え所長ときたら…」

そこから近藤の所長批判が延々と始まる。

「まぁ、そう言うなよ。会社ってそんなもんだから、上になると人変わる奴も居るし、俺達は与えられた仕事に全力を尽くすだけだよ。俺達がやった仕事が結果だせたら、やりがいってのもあるってもんだよ。毎日うまい酒飲みたいじゃないか。」

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