運命のヒト
「うそっ……」
あたしとシロは同時に振り返った。
窓のむこうにチラチラと舞う、白い灯火。
「初雪だぁ……っ!」
思わず窓を開けると、真冬の固い空気が頬に触れた。雪の匂いがした。
「すごい降ってる!」
寒さも気にせず、あたしは空を見上げてはしゃぐ。
夜の街にともる雪明り。空から舞い降りる無数の雪片は、まるで天使の羽根みたい。
「きれーい……」
感動的だった。
こんなにも美しい、ロマンチックな初雪の瞬間を、シロとふたりで迎えている。
その偶然が奇跡みたいで、幸福感にあたしはすっかり酔いしれていた。
「積もるかな~。積もったらいいね、シロっ」
――なのに。
異変は、いきなり訪れた。