運命のヒト

「まぁ、あの庭は殺風景すぎるって前から思ってたしな……」


自分を納得させるようにブツブツ言いながら、財布を取り出す大我。

あたしとシロもお金を出し合った。


「まいどありー」




スーパーから別荘までは、浜辺を歩いて帰った。

買ったばかりのナツツバキを、みんなひとつずつ持ちながら。

五十センチほど伸びた苗は、胸の前で抱えて持つと、歩くたびに頬に葉が触れてくすぐったかった。

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