運命のヒト
「冷てぇっ!」
大我が体を起こしながら不機嫌に叫ぶ。
「たっ、大我、大丈夫!?」
心配するあたしも砂浜に尻餅をついたままだ。
「ぶははははっ」
大笑いするシロが、いつのまにか携帯を出してこちらに向けていた。
「お前、笑ってんじゃねーよ! てか撮ってんじゃねーよ!」
大我に怒られてもシロは嬉しそうに笑っている。
「だってこんな時間、おもしれーじゃん。ホント、お前ら最高―」
砂まみれのあたしと、水びたしの大我。
そして、誰よりはしゃいでいたシロ。
夕暮れの砂浜に、三人の足跡が長く長く続いていた。