運命のヒト

シロはクスッと笑うと、一旦台所に行き、それからトレーを持って戻ってきた。


「お待たせしました。前夜祭のフルコースでございます」


相変わらずおかしなことを言うシロの“フルコース”の内容に、あたしはあきれて笑った。

前菜は卵酒。
メインはレトルトのおかゆ。
そしてデザートは、風邪薬。


「苦いデザートなんてありえないんだけど」


文句を垂れつつ、結局シロのペースに乗せられて全部ぺろりと胃の中におさめた。

もちろん、デザートも。

< 209 / 415 >

この作品をシェア

pagetop