運命のヒト

彼はシロの靴に気づくと、もしかして、という顔をした。


「アイツ、帰ってきたのか?」

「……うん」

大我がホッと息を吐いた。

「そうか、よかった」


よかったという言葉に、あたしは微妙な反応しかできない。

気づいた大我が眉をひそめる。


「そうでもなさそうだな」

「……大我。ちょっと外、出よっか」

あたしたちは近所の古びた喫茶店に移動した。

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