運命のヒト
見知らぬ町を走る電車というのは、どうしてこうもワクワクするんだろう。
めずらしい読み方の駅名や、ふいうちで車窓に現れる自然の景色。
地元から1時間の駅で乗り換えたローカル線は、童心を刺激するものだった。
あたしたちは小さな無人駅で下車した。
さて、これからどこへ行きましょう、と思っていると。
「あっ、猫」
前方を歩く一匹の猫のあとをついて、シロがすいすいと歩き始める。
「追いかけるの?」
「アイツについていけば、イイ所にたどり着くかもよ。地球屋とか」
その言葉に、あたしはピンときた。
「“耳をすませば”?」
「正解~」