運命のヒト

「でもね、写真の猫はミーじゃなくて、ミーのお母さんなの」


あたしはふと疑問を抱いた。

その写真には、猫を抱いている男性も写っていたから。

旦那さん……にしては、若すぎる気がする。かなり前に撮った写真を飾ってるのかな。


「十五年前に他界したの」

あたしの疑問を読んだのか、オーナーさんがやわらかい声で言った。


「あ……すみません」

「いいえ。なかなかハンサムでしょう?」

そこの彼には負けるけど、とオーナーさんはシロに目配せしてお茶目に言う。

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