運命のヒト

「お嬢さん、寒い方が星は美しいのですよ」

舞台役者のような口ぶりでシロが言い、あたしは笑う。笑い声はどこか白々しく、闇に溶けていく。


時計が示すのは、11時57分。

だけど、そんなの気づいていないかのように、あたしたちは無理にはしゃいでいた。


「いくら星がキレイでも風邪ひいちゃたまんないわー」

「お前はロマンチックの欠片もねぇな」

「アンタはどうなのよ」

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