運命のヒト


「――美園っ」

マンションのエントランスを飛び出すと、大我が息を切らして走ってくるところだった。


「あいつからのメモって」

「これが、DVDの中に」

あたしは大我にメモを見せた。


「10時……もうすぐだ。お前、何か心当たりは?」

「ない。でも、行ってみよう」


もしかしたらシロは、帰る前に何かを残していったのかもしれない。

シロを忘れてゆく、あたしたちへのメッセージ。

もしそうなら、最後にしっかり受け止めたい。

シロ……。

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